2010年11月25日木曜日

TSA の Pat-DOWN に気をつけよう!

世界のニュースは、北朝鮮による韓国(南朝鮮)への砲撃事件に注目が集まっていますが、これまでと同じように国を守るという気概のない現在の日本政府は大局的な分析も戦略も出来ないままに、ただ「情報を集めて・・・」と言うだけで世界の動きに翻弄されるのでしょう。

中国にしても、北朝鮮にしても、ロシアにしても、米国の弱体化(アジアに力を割く余裕が無い)を見越して私利私欲を顕わにして来ました。

どの国も自国の国益が最優先であることは間違いありません。また、自国をまとめ統制するためには自分達の強さを国民に示さなければなりません。

それはある意味でその国の国内問題と直結しているのですが、そうした動きの裏を読み、相手のシグナル(真意)を捉えてお互いの落とし所を探るのが外交政策です。

残念ながら周りの国のご機嫌を伺いながら、自分たちの利権(立場)を守ることしか頭にない今の政権では、中心となるべき思想(国体)の柱が無いため、なにをどうやれば良いか、何を考えるべきなのか、守るべきものは何なのか、世界で何が起こっているのか、まあ・・・成す術が無い状況なのでしょう。「無能」という言葉が一番的を得ていると思います。

昔であれば、新聞や TV が世論を誘導し政治の恥部を隠すことも出来ましたが、現実のリアルな情報が映像と共に瞬時に流れるようになった現在では、政治家もマスメディアもジャーナリストもその化けの皮が剥がれて来たと言えるでしょう。国民はそこにある真実を知り、それについて自分で考えたいのであり、どこかの勢力に誘導され捻じ曲げられた考えや情報に支配されたくはないのです。

先日起こった「尖閣ビデオ」の問題も投稿先が YouTube であったことがそうした事実を証明しています。昔ならば情報は新聞社か TV 局に持ち込まれるのが普通です。しかし現在のマスメディアは報道の中立性や正義を持ち合わせていません。国民から視聴料を徴収する NHK でさえも平気で偏向報道を行っていることから、マスコミ、マスメディアは既に信用されていないという現実が明らかになっています。


YouTube で流れた 44分の「尖閣ビデオ」には、中国船の船長を逮捕した場面(一番重要な場面)が入っていません。総計で数時間に及ぶビデオのほんの一部だけであり、海保の隊員が海に落ちた場面や、その隊員を中国船の乗り組み員が銛で突いて殺そうとした場面などは公開されていません。こうした情報が公開され実体がが明かされれば、政府が取った処置の奥に潜む隠された姿も白日の下に晒されることとなるでしょう。



世界の情報は技術の進化とともに明かされて行きます。そして、そうした事実を明かす主体は、マスメディアや政府などではなく私たち一人一人であると言える時代がやって来ています。本ブログでも頻繁に取り上げているインターネット TV やスマートフォン、ソーシャル・ネットワークの普及は、そうした自力で情報収集しその内容を判断できる環境を作っていくはずです。国民自らが生の情報に触れ分析してこそ正しい判断や世論を作れるというものです。

さて、そうした情報公開が自然と進む中で、米国では恒例の大ホリデー・シーズンを向かえています。

今週はサンクスギビング週間で全米各地でいろいろな行事やバーゲンセールなどが行われますが、サンクスギビングと言えば日本の盆や正月と同じように全米各地に散らばった家族が一堂に会して集まることで知られています。

もちろん米国は広いので、移動に航空機を利用する人数も半端ではありません。そのような一年で一番忙しく移動するこの時に、TSA がそのポリシーを変更し PAT DOWN というセキューリティ・チェックを厳格化させたことが大きな論争となっています。

TSA とは、Transportation Security Administration の短縮表現です。つまり、米国の空港でセキューリティーのチェックを行っている組織のことです。米国でのセキュリティーチェックが一段と厳しくなったのは、あの 9/11 のテロからですが、それでも爆弾を持ち込もうとしたり、荷物の中に爆発物を紛れ込まそうとしたりする事件が後を絶ちません。

特に下着の中に爆弾を装着していたケースでは、それまでの金属探知機によるチェックをすり抜けるということもあって、そうした危険物を検出するためにボディーの完全なスキャンが必要だとされました。現在ではそのために開発された全身スキャナーが米国の主要空港に設置され、今後もその設置台数は増えていく見込みです。


全身スキャナーを通すと、早い話、裸同然の姿が映し出されます。現在はあまりにもプライバシーに問題があるということで、検査官のスクリーンには顔などがぼかした状態で映るようになっていますが、まあ、早い話、機械の中では(オリジナルのスキャンデータがあるとすると・・)丸見えでしょう。データは残らないと発表されていますが、犯罪の捜査などを考慮すると必ずどこかに残っていると考える(推測ですが)のが妥当でしょうね。

厳格なイスラムの信者からは「これはイスラムの法を汚す行為である」ということにも成るらしく、全身スキャナーの検査を拒否するということも出来る道が設けられています。この拒否することを OPT OUT と言っていますが、OPT OUT するとその見返りとして PAT DOWN を受けなければばらないことになっています。

TSA によるこの PAT DOWN の内容が先月の 29日から変更になりました。それまでの簡単な全身チェック(探知機を使ったボディーのチェック)ではなく、問題となる何かを隠し持っていないかを検査官が体にしっかりと触れて調べるということです。早い話全身(大切な部分も含めて)しっかりと触られるということですね。







特にクレームとなっているのは、足の下から上方に向かって触り、股の部分までチェックがされる場合や、女性のバストを半ば公然と触って何かを隠し持っていないかを検査するようなケースなどです。これらはネットや TV ニュースでも大きく取り上げられています。もう米国の空港ではどれだけ体を触られようが仕方がない・・・というような世界が生まれそうです。



人類史を通して見ても、犯罪者が決してゼロにならないことを考慮すると、検査官の中には PAT DOWN を楽しみにして故意に体に触る者が出ないとも言えません。また指示に従わない旅行者に強制的な制裁を加えるような検査官が出現するかも知れませんし、見た目で人種差別をする者がいるかも知れません。米国のポリスの歴史や状況を見ればそれは簡単に想像できるでしょう。

また、全身スキャナーのデータが絶対に漏えいしないのか? システムやコンピュータプログラムにはバグが付き物ですから、バグを理由にして誰かがスキャンしたオリジナルデーターを持ち出すかも知れません。もしくはスキャンシステムにウイルスが侵入してそこから P2P ネットワークにデータが流れ、インターネットで誰でも見れるようになるかも知れません。

まあ、安全のためには仕方がないということかも知れませんが、ここまでやらなければならないのか?

明らかにテロリストではない大多数の旅行者がこのチェックのために長い行列を作って長時間待たされている状況には、何とも言えない馬鹿馬鹿しさが漂います。

現在のところ全米で 400 のスキャナーが 69 の空港に設置されているということです。詳細は以下の記事を参照してください。

記事1

設置されているスキャナーには 2種類あるようです。一つはそれ程細かいイメージは映らないようですが、もう一つは以下のリンクに見られるようなイメージで撮影されるようで、これだとほとんど丸見えと言えるでしょう。

イメージ記事1
イメージ記事2

もちろんこの例では隠し持っている武器もはっきりと認識出来るようですね。残念ながらどこの空港にどちらのタイプのスキャナーが設置されているかは分かりません。

以下のビデオは空港で取られたものですが、子供が服を脱がされている様子が映っています。この映像はいろいろなメディアにコピーされて CNN の全米ニュースでも流れていました。この映像を通して TSA のチェックはやり過ぎではないかという意見が多く出てきたことも確かです。

しかし、この後 TSA はルールを変更し、こうした状況をビデオに撮ることを禁じています。ビデオを撮ると逮捕される可能性も出てきましたが、日本の尖閣ビデオと同じように、問題となるシーンはこれからもどこからか漏れて流れてしまうでしょう。



様々なアメリカ国内の反応を受けて TSA の処理も変化していくでしょうが、当面は空港で余分な時間が取られることを覚悟して、フライト時間に十分な余裕をもった計画と、全身スキャンか PAT DOWN か、どちらをを選択するかを最初から決めておき覚悟して空港に行くようにしなければなりませんね。

アメリカを標的にしたテロというのも、元々はアメリカが自分で蒔いた種のようなものでもあり自業自得と言える部分もあるのですが、何時の時代もそうしたつけを払わされるのは一般の国民です。しかし、普通の一般人である私たちがしっかりした情報を得て、ネットを通して連携するだけでなく、口コミや社会活動を通して真実を広げていけるならば、ソーシャルな力は大きな権力にも負けないものと成れるかも知れません。

全ての国民が常にカメラとビデオと情報の投稿が出来るデバイスを持ったとも言える今日、これまでの偏向し統制された情報環境を打ち破り、真実を正しく伝えて行けるであろう世界が生まれるものと期待しています。
 
 

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